映像作品
タイトル  笑顔をくれた人〜ほおずきに込めた願い〜
テーマ  人生の楽しみを与える
ねらい  三木和子さん(当時76歳)という女性をメインに取り上げ、三木さんのボランティア活動{お話会・老人ホーム等}が、過去・現在の活動をを通じて、どれだけ多くの人々・地域に影響を与えたかを考えるドキュメンタリー番組
内容  三木和子さんは毎日ではないが、いつものように、老人ホームへ行く。その目的は、入居者達とコミュニケーションを図るだけでなく、事前に、折り紙で作った折鶴、草花などを持っていき、施設内に飾る。また、入居者達に折り紙を教えることによって、折り紙の楽しさを伝えている。
 制作をした私達にとって、なぜか、三木さんは、単なるボランティアの人と違って、不思議な魅力を感じるのである。その不思議な魅力を探っていく。
 大雑把であるが、(略)三木さんは女学校を卒業後、数学の教師をしていた。その教師生活後、”お話会”を開いたのである。私達が小学校の時にあった”子ども会”に似たもののようだ。当時は、現在とは違って、子供が地域に数多くいたおかげで、三木さんの行なう”お話会”は隆盛していた。その”お話会”では、紙芝居、絵本、人形劇等の楽しさを子供達に伝えていた。その楽しさにのめり込む子供達が少なからずいたのであった。
 しかし、数年後、少子化と共に、この”お話会”は衰退してしまったのである。今では、子供を扱うというより、三木さんの住んでいらっしゃる地域(近所)の方々を集めて、折り紙教室を開いている。その教室には、大勢の人はいないが、三木さん主導で折り紙を折っていて、取材した私達からは、今までに感じられなかったほのぼのさが脳裏を焼き付けたのであった。また、出来上がった折り鶴、草花は、命を吹き込まれた印象を持ち、折り紙の魅力を十分に知ったのであった。
 そのようにして、”お話会”で作られたものを老人ホームに持っていくのである。
 いつも、三木さんは、私達だけでなく、周りの人達にも笑顔を見せていた。三木さんの人生を言葉で表わすのは難しい。ただ元気な人というより、人生において、向上心を忘れないで、突き進む三木さんが私達にとって、印象的だった。いつまでも、三木さんは三木さんのままでいてほしい。
 
アンケート

「笑顔をくれた人」の感想(良かった点、悪かった点など)  
*2001年度放送論の授業でのアンケート調査

(良かった点)
:三木さんのことがとてもよく伝わってくる作品だと思います。三木さんは他の人の幸せを願いつつも、自分もそうありたいのだろうなあと思いました。曲も良かったです挿入曲も。

:日常生活の見えていない部分も垣間見れて気がします。「幸せとは何なのか」という深い人生のテーマをわかりやすく私達に訴えてくれた番組でした。三木さんの考えている幸せの形が真の幸せなのではないかと感じます。編集も時間をかけているなと思いましたし、字幕スーパーがあることで、さらにわかりやすくなっていました。短時間にいろいろなものが凝縮されていた気がします。

:人間の幸せが何なのか、少し分かった気がする。他人を幸せにする三木さんは自分も穂本当に幸せそうだった。素晴らしい作品だった。

:「人生の最期は家族と共に暮らしたい」という言葉が印象的だった。

:初めて、学生(というか、プロではない人?といえばよいのでしょうか。)の作ったドキュメンタリー番組を見ましたが、すごく魅力的に構成されていて良かったと思います。下面中の文字も、白だったら、見にくかったと思いますが、黄色で作られていて、すごく工夫してあると感じました。時間もちょうどよく、のめりこんでしまいました。

:三木さんのゆかりのある絵本「しあわせのふくろう」を映像の中にとりいれていたことが、すごく良かったと思います。お話会の思い出の話(人形劇の女の子)も感動しました。三木さんの優しさ、あたたかさを感じられる作品だったと思います。

:伝えたいことがとても伝わってきました。三木さんの人柄や人生を素晴らしく思いました。高齢化が進む中、我々がまずすべきこと、それがふれ合いであることを再確認したように思います。幸せは何かの問いかけが心に深く残っています。また、フクロウの絵本の中身がとても気になりました。

:人が支えあっているところが良かった。年をとっても人を支えてゆけるし、自分のやる気さえあれば、何でもいつまでも動き続けてゆけるということがわかった。

:老人と若い人との触れ合いの中に暖かさがあった。老人の方々の笑顔がまぶしかった。

(悪かった点)
:映像のつなぎ方がちょっときになる。話が長くてカットしているんだとは思うんだけど、その間がほんの少し長いかなって。必要のないところで間があるのはどうかと。一度、気になると終わるまで気になってしまいました。

:音声に聞き取りがたい箇所と、BGMと声のどちらを聞き取ればよいのか戸惑うところがありました。

:エンディング曲が少し内容と合っていなかったような気がします。

:字幕が黄色なのは、良いことを言っている気がしない。

:カメラの引きが早い。テロップをもう少し長く出してほしい。すぐ消えちゃってもったいない。カットの変わりが早い。BGMの始まり終わりがタイミング的におかしい。映像と合っていない。音量も声に合わせて落としたほうがいい。

:撮影場所に工夫してほしい。構成はいいのですが、映像の撮影方法がその良さを殺してしまっている気がしました。

:時々、BGMが大きすぎるところがあった。ナレーションに集中できない。三木さんの活動とその原点について分かりやすくまとめてあると思うが、最終的に制作者が何を伝えたいのかが、はっきりと分からなかった。

:なぜ、この老人ホームに着目して、三木さんを選んだのかが気になった。もう少し、見ている側に考えさせる余裕を映像に持たせても良かったと思う。公園のブランコの揺れ方が不自然だった気がする。


 


 

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